「息子と同じ歳くらいの子の結婚話を聞く度に、なんとも言えない焦りと不安を感じる」という親御さんは多いはず。
結婚しなくても幸せになれるこの時代。「結婚しない」という選択肢はアリだとしても「結婚できない」という結末は、親としてはなんとか避けて欲しい。
親が息子にしてやれることはあるのでしょうか。
本当に焦る必要はある?
まずは、本当に焦る必要があるかどうかです。私たちの時代の結婚事情と、今の結婚事情ではかなり変化が起きています。本当はまだ焦る必要はないかもしれません。
息子さんが20代の場合
まだ親が出る幕ではありません。
現在の初婚平均年齢(男性)は31.1歳です。私たちの感覚からすると27歳28歳ころになると焦りを感じますが、現代では結婚は30歳を過ぎてからでも遅くないのです。少なくとも、まだ親がしゃしゃりでてどうこうしなくてはならない年齢ではありません。本人に任せておきましょう。
息子さんが30代~の場合
そろそろ親がしゃしゃり出て背中を押す必要がある年齢です。
まずは、息子さんに「結婚の意思があるのか」と「本当に彼女はいないのか」の2点を確認するところから始めましょう。
息子は「彼女ができない」のか「作らない」のか。
息子さんに彼女がいない場合、以下の2パターンが考えられます。
①「自分を好きになる人なんていない。だから僕は独りでいいんだ。」など、本当の気持ちを隠して強がっている場合
②趣味や仕事など、彼女以外に夢中になれるものがある場合
②の場合、親がどうこう言ったからといって、彼女を作る気になるとは思えません。それどころか、せっかく夢中になれるものや夢を見つけて頑張っている息子さんの生活に水を差す事にもなりかねません。
親と子の人生は別物です。息子の選択を尊重する努力をしてみて下さい。
何かに夢中になっている男性はとても魅力的です。本人にその気がなくても、息子さんに魅力を感じて寄ってっくる女性が現れるかもしれませんよ。
問題は①の場合です。これはなかな根が深い・・・。
きっと容姿や性格、もしくは過去の経験から、「僕なんてどうせ・・・」とすねてしまっている状態です。すねた大人ほど厄介なものはありません。
それこそ、優しくて美人な女性が寄ってきてくれたらイチコロでしょうが、すねた大人に寄ってくるような女性はまずいません。
まずは息子さんが自分の「本当は彼女が欲しいし、結婚だってしたい」という自分の願望を認めるところからスタートする必要があります。
そこで親御さんの出番です。
『息子を一生独身』でいさせない為に親が出来る4つの事
まずは話し合うことから始めましょう。30歳を過ぎた独身にとって「結婚の話」というのはなかなデリケートな内容です。本人が1番悩んでいるのですから当然です。
問い詰めるでもなく、叱るでもなく、普段の会話のように何気なく聞くところから始めましょう。
「あなた彼女はいないの?」と。いないと分かっていても、決めつけるのではなく確認することが重要です。そして「いない」と返ってきたら、ちょっと意外だったというようなニュアンスで「へぇ、そうなの?」と言いましょう。
こうすることで、まずはプライドを傷つけずに話を始めることが出来ますよ。
ではここから親がすべき事についてお話します。
①自信をつける
結婚適齢期を過ぎて結婚が出来ない人は、誰しも必ず「劣等感」や「自信喪失」といった状態にあります。
しかし、結婚できないことは恥ずかしいことでも、劣等感を持つようなことでもありません。結婚には「運」と「タイミング」が何より重要ですから。
そのことを話し、「あなたのせいじゃない」と自信をつけてあげましょう。
これは一度や二度の話し合いで出来ることではありません。普段から「だから彼女も出来ないのよ」というような発言は控え、繰り返し繰り返し自尊心を高めてあげましょう。
②希望を聞く
本当はどんな希望があるのか聞いてみましょう。
もしかすると「子どもが欲しい」と思っているかもしれませんし、「子どもはいらないけど、老後1人なのは嫌だ」と思っているかもしれません。息子さんの希望によって、親がとるべき行動も変わってくるはずです。
③具体的に背中を押す
自信を失っていたり、それこそ「年齢=彼女いない歴」のような筋金入りの場合、自分で恋愛相手を見つけてくることはほぼ不可能でしょう。そのため、親御さんが息子さんに代わりお相手を探す必要があります。
恋愛をするポテンシャルのある息子さんの場合なら、婚活サイトを探して「これに登録してごらん。○○君もこういうので彼女見つけたんだって」と勧めたりしてみましょう。
恋愛自体が無理そうな息子さんの場合は、具体的なお見合い相手を見つけてセッティングまでしてしまいましょう。
知り合いにお願いできれば最高ですが、お願い出来る相手がいない場合、本人に代わり親がお見合い相手を探せるような結婚相談所もあります。そういったところを利用して、具体的なところまで親が進めてしまいましょう。
④突き放す
恋愛なり、お見合いなり、始めの一歩を踏み出せたら、次は突き放しましょう。とは言っても冷たくはしないでくださいね。
「ここからは自分で」ということです。
一度外れてしまったレールの上に戻すところまでは手伝ってあげられたとしても、それ以上の事を親がしてしまうことはよくありません。結婚し、家庭を持ちたいと思っているのならなおさらです。
話を聞いたり、ちょっとしたアドバイスをするくらいにしてそっと見守りましょう。
「本当は彼女が欲しい」「本当は結婚したい」と思っているのにそれさえも口に出せず「結婚に興味がない」なんて言っている状態なら、なりふり構わず手を差し伸べましょう。
自信を失っていたり、傷ついて諦めてしまっている子供を助けて何が悪いのでしょうか。「過保護」「マザコン」なんて言う人もいるかもしれませんが、そんなことは気にしている場合ではありません。
今が「息子の幸せのために手を貸せるラストチャンス」かもしれませんよ。